比較・選定

営業・商談の会話分析AIの選び方 — 条件別の当てはめ

営業・商談の会話を分析するAIは、何をしたいかで選ぶ製品が変わります。電話の通話を分析したいなら電話への対応が記載されているもの、外部のAIエージェントから会話データを引きたいなら MCP を一般提供している Fireflies.ai と Outreach、営業の訓練が目的なら AIセールスロープレの Second Nature です。料金はこの分野のどれも公式サイトに金額の記載がないため、料金では絞り込めません。先に決めるのは目的であって、製品名ではありません。

この分野で何が分かれるか

この分野は「会話・トーク分析」「商談要約・SFA自動入力」「AIセールスロープレ」「会話インテリジェンス(会議・商談解析)」の4つに分かれます。同じ「会話を分析する」でも、分析したあとに何をするかが違います。

掲載データで数えると、分かれ方は次のとおりです。

  • MCP対応を公式に明記: 3件(一般提供2件、早期アクセス1件)。ほかは言及なし
  • A2A対応を公式に明記: 0件(この分野では1件も確認できていません)
  • 電話への対応が記載されているもの: 7件
  • 2つ以上のチャネルが記載されているもの: 2件(カイクラ、Salesloft)
  • 対応チャネルの登録が無いもの: 2件(Second Nature、Fireflies.ai)
  • 公式サイトに金額の記載があるもの: 0件

掲載している製品

2026年9月時点の内容です。並びは名前の読み(かな)の五十音順で、順位ではありません。事業者のプランや課金状態を並びに反映することはありません。各項目は「提供事業者 / カテゴリ / 対応チャネル / MCPの段階 / 金額の記載」の順です。MCPの段階は動くので、最新は各掲載ページの事実バッジをご覧ください。

  • Outreach ─ Outreach / 商談要約・SFA自動入力 / メール / MCP: 一般提供 / 金額の記載なし
  • amptalk analysis ─ amptalk株式会社 / 会話・トーク分析 / 電話 / MCP: 言及なし / 金額の記載なし
  • カイクラ ─ シンカ株式会社 / 会話・トーク分析 / 電話・SMS・メール / MCP: 言及なし / 金額の記載なし
  • QuickSummary2.0 ─ 株式会社エーアイスクエア / 会話・トーク分析 / 電話 / MCP: 言及なし / 金額の記載なし
  • Clari Copilot ─ Clari / 会話・トーク分析 / 電話 / MCP: 言及なし / 金額の記載なし
  • Gong ─ Gong.io Ltd. / 会話・トーク分析 / 電話 / MCP: 言及なし / 金額の記載なし
  • Salesloft ─ Salesloft, Inc. / 商談要約・SFA自動入力 / 電話・メール / MCP: 言及なし / 金額の記載なし
  • Second Nature ─ SecondNature / AIセールスロープレ / 対応チャネルの登録なし / MCP: 言及なし / 金額の記載なし
  • Fireflies.ai ─ Fireflies.ai Corp. / 会話インテリジェンス(会議・商談解析) / 対応チャネルの登録なし / MCP: 一般提供 / 金額の記載なし
  • MiiTel ─ 株式会社RevComm / 会話・トーク分析 / 電話 / MCP: 早期アクセス / 金額の記載なし

掲載内容は公開情報をもとに編集部が整理したものです。各掲載ページの末尾に公式サイトの出典と確認日を記載しています。

条件別の当てはめ

ここから先は条件ごとに該当する掲載を挙げます。どの条件も上の掲載データから機械的に導いたもので、優劣の判断は含みません。複数の条件に当てはまる掲載もあります。

条件: 電話の通話を分析したい

電話への対応が記載されているのは7件です。読み順に amptalk analysis、カイクラ、QuickSummary2.0、Clari Copilot、Gong、Salesloft、MiiTel が該当します。

このうち MiiTel は電話・Web会議・対面での会話を対象とすると公式サイトに記載されています。QuickSummary2.0 は BIZTEL との連携が公表されています。amptalk analysis は商談内容の文字起こし・要約・解析をSFAへ連携し、Salesforce の項目に合わせて情報を自動抽出・入力するマッピング機能が公表されています。

対応チャネルの登録が無い2件(Second Nature、Fireflies.ai)はこの条件では挙げていません。登録が無いことは対応していないことを意味しませんので、電話を対象にできるかは提供事業者にご確認ください。

条件: 電話以外のチャネルもまとめて扱いたい

2つ以上のチャネルが記載されているのは2件です。カイクラが電話・SMS・メール、Salesloft が電話・メールです。カイクラについては、電話だけでなく対面やSMSの会話も対象にする点が他社と異なると公式サイトに記載されています。

メールを起点にしたい場合は Outreach が該当します。見込み開拓、商談管理、予測、コーチング、アカウント拡大を1つのエージェンティックAI基盤で扱うと公式サイトに記載されています。

条件: 外部のAIエージェントから会話データを引きたい

MCPを一般提供として公式に明記しているのは2件です。Fireflies.ai と Outreach が該当します。Fireflies.ai はチームの会話を文字起こしし、要約・検索・解析すると公式サイトに記載されており、MCPへの対応が明記されています。

段階が「早期アクセス」のものは1件で、MiiTel です。一般提供と早期アクセスは、いま使えるかどうかが違います。導入時期を動かせない場合は、この2つを同じものとして扱わないでください。

残る7件(amptalk analysis、カイクラ、QuickSummary2.0、Clari Copilot、Gong、Salesloft、Second Nature)は、公式サイトにMCPへの言及を確認できていません。A2A については10件とも言及を確認できていません。当サイトは公式に言及があるものだけを対応として扱っているため、記載が無いことは「対応していない」ことを意味しません。必要な場合は提供事業者に直接ご確認ください。

条件: 営業の訓練をしたい

AIセールスロープレのカテゴリに入るのは1件で、Second Nature です。ロールプレイとコーチングにより、研修を市場での実行につなげると公式サイトに記載されています。対応チャネルの登録はありません。

条件: 料金を先に知りたい

この条件では絞り込めません。この分野の10件は、いずれも公式サイトに金額の記載がありません。したがって10件のどれを選ぶ場合でも、提供事業者への問い合わせが必要になります。

当サイトは公式サイトに記載がある金額だけを掲載しており、相場や一般論で金額を補うことはしません。料金を判断材料にする場合は、対応チャネルやMCPの段階で候補を絞ってから、複数社に同じ条件で見積もりを依頼してください。

最近の動向

ここからは、当サイトが毎日拾っているニュースピックアップから読みます。この分野の発表は、分析した会話データの出口に寄っています。

Fireflies.ai は2026年8月31日に、会議データを外部AIから引けるMCPサーバーを一般提供に移行したと発表しました。RevComm は2025年12月23日に「MiiTel MCP Server」を2026年第1四半期に社内と一部パートナー向けへβ提供すると公表しています。同じ方向ですが、使える範囲は違います。

周辺でも同じ向きの発表が出ています。PKSHA Technology は2026年8月19日に、複数の音声AIエンジンを統一APIで管理する「PKSHA Voice KIT」の提供を開始しました。テクマトリックスと丸紅情報システムズは2026年8月20日に、「FastHelp」と「MSYS Omnis」の連携で通話の自動要約をCRMへ標準連携すると発表しています。さらに RevComm は2026年9月10日に、既存のPBX環境を変えずに通話音声をリアルタイムで音声解析AIへ取り込む「MiiTel Incoming WebSocket」の提供開始を発表しました。

この分野の今後の見方

ここからは編集部の見解です。根拠は上の掲載データと、前の節に挙げたニュースピックアップです。

独立した2つの事業者が同じ方向に動いたという点を、編集部は重く見ています。段階は違いますが、会話分析の価値の置き場所が「自社の画面で見せること」から「分析した会話データを外のシステムやAIに渡せること」へ移りつつあると読みます。音声エンジンを差し替え可能な部品として扱う動きも、通話の要約をCRMへ渡す連携も、既存のPBXから音声だけを取り出す仕組みも、同じ方向を向いています。会話を「自社の製品の中で完結させるもの」ではなく「他のシステムへ流す材料」として扱う設計です。

ただし現時点でMCPへの言及があるのは10件中3件で、多数派ではありません。この読みが当たるかどうかは、残る7件が動くかで決まります。選定にあたっては、いま対応している製品を選ぶという判断だけでなく、分析結果の出口(どのシステムへ、どの方式で渡せるか)を提供事業者に確認しておくことを勧めます。乗り換えのときに効いてきます。

もう1つ、当サイトとして検証すべき宿題があります。MiiTel のMCPサーバーは2025年12月23日に「2026年第1四半期にβ」と公表されましたが、その後どうなったかを当サイトは記録できていません。下の「この記事の予測と検証」に期限つきで登録し、期限が来たら結果を書きます。当たりも外れも残します。

よくある質問

営業・商談の会話分析AIの料金はどのくらいですか?
この分野の製品は、いずれも公式サイトに金額の記載がありません。相場として示せる数字が無いため、いずれの製品でも提供事業者への問い合わせが必要です。
MCPの段階が「早期アクセス」のものは、いますぐ使えますか?
早期アクセスは、β版や限定提供の段階を指します。対応を公表しているだけで提供が将来のものは、当サイトでは「予定」として別に扱っています。MiiTel のMCPサーバーは、2025年12月23日時点で2026年第1四半期に社内と一部パートナー向けへβ提供すると公表されています。現在の提供状況は提供事業者にご確認ください。
掲載の並び順に優劣はありますか?
ありません。並びは名前の読み(かな)の五十音順です。事業者のプランや課金状態、特定製品との連携の有無を並びに反映することはありません。優劣ではなく、条件ごとの当てはめとしてお読みください。
  • Outreach

    見込み開拓から商談管理・予測・コーチングまでを1つに束ねる営業基盤。MCP対応。

  • amptalk analysis

    商談内容を文字起こし・要約・解析し、SFAへ自動連携する。

  • カイクラ

    電話・対面・SMSの会話を記録し、要約からクレーム判定までAIで解析する。

  • QuickSummary2.0

    通話をテキスト化して自動で要約する。CTI 側から呼ばれる要約エンジン。

  • Clari Copilot

    通話を記録・文字起こしし、リアルタイムの示唆と自動要約を返す会話解析。

  • Gong

    顧客とのやり取りを捕捉・解析し、案件リスクや勝率の向上につなげるレベニューAI。

  • Salesloft

    レベニューデータとAIエージェントをつなぐ、営業の実行基盤。

  • Second Nature

    AIロールプレイとコーチングで、研修を現場の実行につなげる。

  • Fireflies.ai

    チームの会話を文字起こし・要約・検索・解析する。MCP対応。

  • MiiTel

    電話・Web会議・対面の会話を解析する音声解析AI。

この記事の予測と検証

編集部の読みを期限つきで記録しています。当たりも外れも残します。

  • 営業・商談の会話分析として当サイトが掲載する10件のうち、MCP対応(一般提供または早期アクセス)を公式に明記するものが、2026年9月時点の3件から増える。

    検証前検証期限 2027-03-31

  • RevComm の「MiiTel MCP Server」について、2025年12月23日の「2026年第1四半期にβ提供」の公表以降の続報(一般提供への移行、または提供範囲の拡大)を当サイトが確認できる。

    検証前検証期限 2026-12-31

編集部の読みは、当サイトが確認した次の一次情報をもとにしています。

  1. 掲載 株式会社RevComm

    RevComm、既存PBXのまま通話音声をAI解析に取り込む「MiiTel Incoming WebSocket」を提供開始

    出典:株式会社RevComm プレスリリース(PR TIMES配信)

  2. 掲載 Fireflies.ai Corp.

    Fireflies.ai、会議データを外部AIから引ける MCP サーバーを一般提供に移行

    出典:Fireflies.ai 公式ブログ

  3. 掲載 株式会社PKSHA Technology

    PKSHA Technology、複数の音声AIエンジンを統一APIで管理する「PKSHA Voice KIT」を提供開始

    出典:株式会社PKSHA Technology 公式ニュース

  4. 掲載 テクマトリックス株式会社/丸紅情報システムズ株式会社

    テクマトリックス「FastHelp」と丸紅情報システムズ「MSYS Omnis」が連携、通話の自動要約をCRMへ標準連携

    出典:テクマトリックス株式会社 プレスリリース(PR TIMES配信)

  5. 掲載 株式会社RevComm

    RevComm、「MiiTel MCP Server」をβ提供へ(2026年第1四半期・社内と一部パートナー向け)

    出典:株式会社RevComm 公式プレスリリース

更新の履歴

  • リードと本文から当サイトの収録件数の説明を外し、何で分かれるかを先に示す形に直しました。製品の一覧には「2026年9月時点」と時点を添えています。MCP の段階は動くためです。
  • 見解の節に混ざっていた事実を「最近の動向」として切り出しました。あわせて RevComm が2026年9月10日に発表した「MiiTel Incoming WebSocket」を材料に加えています。

出典